飯盛神社の流鏑馬行事の開催場所が移動されるかもというお話

福岡市西区の飯盛神社で毎年の秋季大祭(くにちまつり)で続けられてきた流鏑馬(やぶさめ)ですが来年から馬場を1キロほど離れた場所へ移すかもということです。
理由は馬が走るために行事開催の参道に敷いている舗装材の老朽化とのこと。

飯盛神社で行われる流鏑馬は、同神社で10月9日に毎年開催される秋季大祭(くにちまつり)において、五穀豊穣・武運長久・無病息災を祈って行われてきた伝統行事です。
本行事は飯盛神社伝来の元亀4年(1573)の古文書にもその記述が見られ、天保9年(1838)の伝書も残されています。

射手については元来氏子中の騎射を業とする家が勤めており、、今も射手の中心となる家は数代にわたり流鏑馬を継承しており、また神馬は持ち回りの当番村から選ばれていたが、こちらは現在も氏子中から神馬が出されているとのこと。

また、秋季大祭(くにちまつり)は今年で182回目となり、現在は飯盛宮当流流鏑馬保存会が伝統を受け継いでいる。

流鏑馬に使用される参道は市道で、かつては未舗装でした。
行事が市の無形民俗文化財に指定されてから、市が地元住民の要望を受け、アスファルト舗装にしたのですが、その際、馬が足を痛めたり滑らせたりするのを防ぐため、道幅6メートルの中央部分にゴム製舗装材を敷き、全国的にも珍しい流鏑馬道路が整備されました。

ただ、普段は車の通行などでも使用されている通りのため、舗装材が欠けるなどし数年に1度、修繕が行われてきました。
しかし、それも限界が来ており今回道路とは別で流鏑馬の開催場所を検討中とのこと。

移設場所の適地として検討されているのが神社から1キロほどのところにある「やよいの風公園」周辺。
そのあたりは、神社が神域とあがめる飯盛山の山裾に位置し、弥生時代の祭殿とみられる大型建物が出土し、神社と歴史的なつながりがあるとの見方もあるとのこと。

また、神社前の参道とは違い見学場所や、流鏑馬開催時の馬場とする場所も確保しやすいとのことで有力となっている様子。

500年近く伝統とされている行事についての形式変更は心情的にも抵抗がある部分があると思われますが、現代に合わせるところは合わせつつ、今後も氏子さん及び地元住民の方々の協力を得て伝統を引き継いでいって頂きたい。

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