生粋の福岡県民なら三社参りという言葉を聞いたことがあるかもしれません。
西日本の風習としての三社参りは、正月の初詣として、三つの神社を詣でることを指します。
この風習が根付いた地域の人々は、「初詣=三社参り」であり、特別な信仰心とは無関係に、
当然のこととして三社参りを行いますが、実はこれ福岡県を中心として九州地方・中国地方の一部で根付いた風習なのです。
福岡県にて、初詣で三社参りといえば「筥崎宮」「宮地嶽神社」「太宰府天満宮」へ詣でることがよくあげられ、各々が有名な神社ですが各々特色があって本気で詣でる人の種類にも違いがあって面白く感じることもあります。
以下に三社についてざっくりですが紹介します。
鎌倉中期、蒙古(もうこ)襲来(元寇)のおり亀山上皇が「我が身を以て国難に変わらん」と当宮に敵国降伏の御宸筆を下賜し、日本の安寧を祈られ必勝を祈願したところ、俗に云う神風が吹き未曾有の困難に打ち勝ったことから、「勝運の神」として全国に知られました。
その事からスポーツや学業、就職、試験、仕事、選挙など諸事において勝つことができるよう祈願する人が詣でることが多い神社となり、地元ですとプロ野球の福岡ソフトバンクホークス、Jリーグのアビスパ福岡、プロバスケットボールのライジング福岡などが、毎年必勝祈願に来ている社です。
〒812-0053
福岡市東区箱崎1-22-1
【福岡市営地下鉄】
箱崎宮前駅下車→徒歩3分(1番出口)
【JR鹿児島本線】
箱崎駅下車→徒歩8分
【西鉄バス】
箱崎下車→徒歩3分
【JR九州バス】
箱崎1丁目下車→徒歩2分
【車】
<有料>駐車場あり(200台)。
お正月は臨時駐車場が解放され、追加で1800台ほど駐車できるようになります。
「商売繁昌」といえば「宮地嶽神社」です。
地元企業の代表、もしくは社員全員で詣でることも多い商売繁盛のご利益はとても有名。
ただし、この商売繁盛のご利益については神話の時代の出来事が直接の要因となっているわけでなく(間接的にはある)全て人の信仰が作り出したものです。
「宮地嶽神社」のご祭神、神功皇后(じんぐうこうごう)様は、渡韓の折、宮地嶽山頂より大海原を臨みて祭壇を設け、天神地祇を祀り「天命(てんめい)を奉(ほう)じてかの地に渡らん。希(ねがわ)くば開運を垂(た)れ給え」と祈願され船出し、見事成就されました。
(諸説あって予測期間も幅広いですがだいたい西暦200年~400年ころのお話)
その後、数々の困難を乗り越え、国の安定と発展に大きなご功績を残されました。この開運のご神徳にあやかろうと、商いをする人々が、商売がますます繁昌するようにと、また家族全員が日々安寧に暮らせるようにと願い、幾度となく当社を訪れるようになりました。そして、いつしか開運・商売繁昌の神様として慕われていくようになったようです。
神社指針の布教活動などでなく、人の信仰がその存在価値、意味を大きくしたという意味では非常に神社としての成り立ち、その在り方が理想的だと言える神社です。
〒811-3309
福岡県福津市宮司元町7−1
【公共交通機関】
JR鹿児島本線福間駅から西鉄バス津屋崎橋行きで6分、
宮地嶽神社前下車、徒歩5分
【お車でお越しの方】
<無料>駐車場あり(700台)。
お正月は臨時駐車場の解放され、場所は数か所に分かれますが全て合わせると1000台は止まれるかと。
ただし、臨時駐車場は神社自体から結構離れています人毎に歩くスピードは違いますが軽く30分くらいかかるような個所もありますのでお気を付けて。
言わずと知れた学問の神様。
神社で祀られるお方は、生前はだいたいが皇族なのですが、菅原道真公については当時のお役人になります。(ただし、めっちゃ頭の良い)
その当時(西暦900年くらい)、秀才として有名だった菅原道真公の御墓所の上にご社殿を造営し、その御神霊を永久にお祀りしている神社です。
語るまでもなく「学問・至誠・厄除けの神様」として有名で受験シーズンなどの混みあいは全国トップクラス。
〒818-0117
福岡県太宰府市宰府4丁目7番1号
【公共交通機関】
西鉄太宰府駅から太宰府天満宮へは徒歩5分程度です。
【お車でお越しの方】
太宰府駐車センター:大型バス・マイクロバス26台、普通車850台、バイク15台太宰府パーキング(普通自動車のみ):普通車48台
その他、周辺にはコインパーキング多々あり。
各神社に共通していることですが正月三が日は終日解放されています。
人込みを少しでも回避したい人は深夜の参拝も良いかもしれません。