絵馬(えま)の習慣

神社で絵馬を掛ける絵馬掛を見るとついつい他人の絵馬を覗いてしまうことがありますが、今回は、この絵馬を掛けるという習慣についてご紹介します。

大昔、日本の神様は騎乗した姿で現れるとされ、神輿の登場以前は神座の移動には馬が必須と考えられていました。常陸国風土記(良時代初期の713年(和銅6年)に編纂され、721年(養老5年)に成立した、常陸国(現在の茨城県の大部分)の地誌)によれば、崇徳天皇の代より神事の際に馬を献上する風習が始まったとされています。

奈良時代の『続日本紀』には、神の乗り物としての馬、神馬(しんめ、じんめ)を奉納したと記されるていたらしいのですが、馬を奉納できない者は次第に木や紙、土で作った馬の像で代用するようになり、奈良時代からは板に描いた馬の絵が見られるようになりました。

もうこのあたりから絵馬感が出ています。ただし、歴史のどの段階で絵馬という言葉が普及したのかはどれだけ調べれもわからずでした。

室町時代になると大絵馬(たまに見ますが人間くらい大きい)が現れ始め、モチーフも馬だけでなく様々な絵が描かれるようになります。

初期の例として、例えば狐を使いとする稲荷神社では狐の絵が描かれることもあったり等。

こう考えると特に厳密な規則もなく、歴史とともに奉納されるイラストも多種多様になったということを考えるとイラストは好きなもので良いのかもしれません。

最近は稀に漫画、アニメのイラストを奉納しているものもみますが何故かイラストのみのものも。

これはさすがに絵馬本来の願掛けの意味がないと思いますので、しっかりお願い事だけは忘れずに書きましょう。

神社はイラスト公開の場所ではないですしね。

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